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【Python】リストとタプルの違いは?辞書との使い分けや相互変換・追加のコツも解説

【Python】リストとタプルの違いは?辞書との使い分けや相互変換・追加のコツも解説 Python

Pythonで複数のデータをまとめて扱う際、最も頻繁に登場するのが「リスト」と「タプル」です。
一見するとどちらも同じような「データの詰め合わせ」に見えますが、その性質は正反対と言っても過言ではありません。

「データを後から書き換えたいのにエラーが出る」
「タプルに要素を追加する方法はあるの?」
「辞書型とはどう使い分ければいい?」

こうした疑問を解消するために、この記事ではPythonにおけるリスト、タプル、そして辞書の決定的な違いを整理し、それぞれの具体的な使い方や相互変換の方法、実務での使い分けの基準まで、サンプルコードを交えて詳しく紐解いていきます。

【本記事の信頼性】
プロフィール
執筆者:マヒロ
  • 執筆者は元エンジニア
  • SES⇒大手の社内SE⇒独立
  • 現在はプログラミングスクールを運営
  • モットーは「利他の精神」
💻 本記事の検証環境(2026年2月確認)
  • OS:Windows 11 / macOS Sequoia
  • IDE:Visual Studio / VS Code / IntelliJ IDEA
  • その他:Chrome DevTools / 各言語最新安定版

※本メディアでは、上記環境にてコードの動作と情報の正確性を検証済みです。

リスト・タプル・辞書の違いとは?特徴を一覧で比較

Pythonには複数の要素を管理する「コレクション」と呼ばれるデータ型がいくつか存在します。
その代表格であるリスト、タプル、辞書の3つについて、それぞれの役割と違いをまずは整理しましょう。

基本的な違いを理解しておくことで、プログラムのバグを減らし、読みやすいコードを書くための土台が整います。

リスト(list)の特徴:変更可能な動的配列

リストは、[](角括弧)を使って定義されるデータ型です。

最大の特徴は、作成した後に要素を追加したり、削除したり、値を書き換えたりできる「ミュータブル(変更可能)」な性質を持っている点にあります。

# リストの作成
fruits_list = ["apple", "banana", "cherry"]

# 要素の書き換え
fruits_list[1] = "orange"

# 要素の追加
fruits_list.append("grape")

print(f"リストの中身: {fruits_list}")

実行結果

リストの中身: ['apple', 'orange', 'cherry', 'grape']

まず、fruits_list という変数に3つの文字列を格納しました。
その後、インデックス番号「1」を指定して「banana」を「orange」に書き換えています。

さらに、append() メソッドを使って末尾に新しい要素を追加することに成功しました。

このように、データの増減や内容の変更が頻繁に発生する場面では、柔軟な操作ができるリストを選択するのが正解となります。

タプル(tuple)の特徴:変更不可な読み取り専用配列

タプルは、()(丸括弧)を使って定義されます。
リストとの決定的な違いは、一度作成するとその中身を一切変更できない「イミュータブル(変更不可)」な性質です。

# タプルの作成
coordinates = (10, 20, 30)

# 要素を書き換えようとするとエラーになる
try:
    coordinates[0] = 100
except TypeError as e:
    print(f"エラー発生: {e}")

print(f"タプルの値: {coordinates}")

実行結果

エラー発生: 'tuple' object does not support item assignment
タプルの値: (10, 20, 30)

このソースコードが意味しているのは、タプルの堅牢性です。

プログラムを実行すると、代入を試みた箇所でエラーが発生しました。
これは、タプルが「読み取り専用」として設計されているためです。

設定値や定数のように、途中で書き換えられては困るデータを管理する際に、タプルは最適と言えます。
また、内部的な処理速度もリストよりわずかに速いため、変更の予定がない大量のデータを扱う際にも適していると言えるでしょう。

辞書(dict)の特徴:キーで値を管理する連想配列

辞書は、{}(波括弧)を使い、キー: 値 というペアでデータを管理します。
順序ではなく「名前」でデータを引き出したい場合に利用されます。

# 辞書の作成
user_profile = {"id": 1, "name": "Tanaka", "age": 25}

# キーを指定して値を取得
print(f"ユーザー名: {user_profile['name']}")

実行結果

ユーザー名: Tanaka

リストやタプルが番号(インデックス)で要素を特定するのに対し、辞書は「id」や「name」といった独自のラベル(キー)を使って目的のデータにアクセスします。

情報の意味を明確にしながら複数の項目を管理したい場合に最適です。

リスト、タプル、辞書の使い分けにおいては、このように「変えたいか」「守りたいか」「名前で引き出したいか」という目的を基準に判断します。

Pythonでのタプルとリストの取り出し・追加・変換

基本的な性質を理解したら、次は実務でよく使う操作方法をマスターしましょう。
データの取得や型変換のテクニックを知っておくと、複雑なプログラムでもデータを自由自在に操れるようになります。

ここでは、要素の抽出方法から、型を切り替える際のベストプラクティスまで具体的に紹介します。

データの取り出し方法(スライスとインデックス)

リストもタプルも、要素の「取り出し」に関する記述方法は共通しています。
0から始まるインデックス番号を使用します。

data_tuple = ("A", "B", "C", "D", "E")

# 1番目の要素を取得
first_item = data_tuple[0]

# スライスを使って一部を抜き出す
sub_data = data_tuple[1:4]

print(f"単一取得: {first_item}")
print(f"スライス取得: {sub_data}")

実行結果

単一取得: A
スライス取得: ('B', 'C', 'D')

このコードの動作について説明します。

data_tuple[0] と記述することで、先頭の要素である「A」を取得しました。
また、[1:4] というスライス指定により、インデックス1から4の手前(1, 2, 3番目)までの範囲をまとめて抽出しています。

このタプルからデータを抜き出す際のルールはリストでも全く同じであるため、一度覚えればどちらの型でも迷わず活用できるでしょう。

要素の追加と削除(リストとタプルの決定的な差)

リストはメソッド一つで要素を追加できますが、タプルはイミュータブルなため、直接的な追加・削除は不可能です。

# リストへの追加
my_list = [1, 2]
my_list.append(3)

# タプルへの「擬似的な」追加
my_tuple = (1, 2)
# 新しいタプルを作って結合する(元のタプルは変わらない)
my_tuple = my_tuple + (3,)

print(f"リストの結果: {my_list}")
print(f"タプルの結果: {my_tuple}")

実行結果

リストの結果: [1, 2, 3]
タプルの結果: (1, 2, 3)

リストの場合は append() によって元のオブジェクトが直接更新されました。

一方、タプルに要素を付け加える操作を実現しようとする場合、実際には「追加」ではなく「元のタプルと新しい要素を合体させた、全く別の新しいタプル」を生成して変数に再代入しています。

(3,) のようにカンマを付けるのは、1要素のタプルであることをPythonに教えるためのおまじないです。

このように、タプルを更新する際は常に新しいオブジェクトが作られるというメモリ上の仕組みを意識しておくことが大切です。

タプルとリストの相互変換(list関数とtuple関数)

「普段はタプルで保護したいけれど、一時的に中身を編集したい」という場面では、型の変換(キャスト)が非常に役立ちます。

original_tuple = (10, 20, 30)

# 1. タプルをリストに変換して編集可能にする
temp_list = list(original_tuple)
temp_list.append(40)

# 2. 編集後に再びタプルに戻す
final_tuple = tuple(temp_list)

print(f"変換の流れ: {original_tuple} -> {temp_list} -> {final_tuple}")

実行結果

変換の流れ: (10, 20, 30) -> [10, 20, 30, 40] -> (10, 20, 30, 40)

タプルをリスト形式へ変換するには、list() 関数と tuple() 関数を使用します。
一度リストに変換することで、タプルでは禁止されていた要素の追加や削除が自由に行えるようになります。

必要な加工が済んだ後に tuple() で閉じ直すことで、最終的なデータの安全性を確保するというのが、プロフェッショナルな現場でよく見られる実装パターンと言えるでしょう。

実務で役立つ応用テクニック:入れ子構造とデータ管理

リストやタプルは単体で使うだけでなく、互いに組み合わせることでより高度なデータ管理が可能になります。
データの重要度やアクセスの頻度に応じて構造を工夫しましょう。

最後に、現場で頻出する入れ子(ネスト)構造の具体例と、その際の注意点について詳しく解説します。

タプルのリスト作成:不変なレコードの管理

データベースの1行分(レコード)をタプルで表し、それらをリストでまとめる手法は、データ分析などで非常によく使われます。

# タプルのリストを作成
db_records = [
    (1, "Alice", "Admin"),
    (2, "Bob", "User"),
    (3, "Charlie", "Guest")
]

# 2番目のユーザーの名前を取得
target_name = db_records[1][1]

print(f"取得したデータ: {target_name}")

実行結果

取得したデータ: Bob

タプルを要素に持つリストを作成することで、外側のリストは「順序の入れ替え」や「新しい行の追加」ができる柔軟性を保ちつつ、内側の各レコード(名前や権限のセット)は「途中で書き換えられない」確実性を担保しています。

このように、構造を組み合わせることで、操作性と安全性のバランスを高いレベルで両立させることができます。

タプルの中にリストを入れる場合の注意点

少し特殊なケースとして、タプルの要素としてリストを含めることができます。
これには挙動に関する重要な注意点があります。

# タプルの中にリストを配置
mixed_data = (100, [1, 2, 3], 200)

# タプル自体の書き換えはNGだが、中のリストの操作はOK
mixed_data[1].append(99)

print(f"タプルの中のリスト変更後: {mixed_data}")

実行結果

タプルの中のリスト変更後: (100, [1, 2, 3, 99], 200)

タプルの中にリストを内包させた場合、タプルが保持しているのは「リストというオブジェクトの住所(参照)」です。

タプル自体はその住所を別のものに変えることはできませんが、その住所の先にある「リストの中身」が書き換わることまでは制限しません。

「タプルだから中身は絶対に変わらない」と過信していると、このように内部の可変オブジェクトによってデータが動いてしまうことがあるため、設計時にはこの例外的な挙動をしっかりと把握しておくべきです。

Pythonのスキルを活かして年収を上げる方法

以上、Pythonにおけるリストとタプルの違いについて解説してきました。

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